■モバゲー(mobage)Presents スペシャルコンテンツ第一弾=嶋田隆司インタビュー(後編)
[インタビュー前編へ]
――待望の初代「キン肉マン」新刊出版を記念して、ゆでたまご両先生のサイン会も、東京(4月6日)と仙台(4月8日)で行われます。仙台の地へ再び行かれるわけですね。
「これはね、集英社もよく仙台を入れてくれたなって感じましたよね。震災があってすぐに私も被災地へ行ったんですけど、あれ以来、行けずにいたので嬉しいですね」
――昨年5月、「キン肉マンII世」は週刊プレイボーイ誌の大幅な誌面リニューアルにより、WEBの連載に切り替わりました。WEBへの移行は、先生方もとても苦悩された末の決断でしたが、背中を押した一つの理由が被災地の方の存在でしたね。雑誌の発売が遅れる地域もあった中で、WEBなら即配信され、少しでも楽しんで貰えるのでないか……と。
「そうなんですよ。漫画教室をやったときも、子供たちから『お父さん、お母さんが嬉しそう』っていわれたりもして、行ってよかったなって思ったんですね。震災が起こって、本当に大変な中で頑張ってきたお父さん、お母さんの世代にも少しでも喜んで貰えたことが、(WEBでやろうと決断する)大きな後押しになりましたからね」
――さて、昨年末キン肉マン連載再開が発表されると、Yahoo!のトップニュースで伝えられるなど、大変大きな話題となりましたが、その後も、キン肉マンに関する話題が止まりません。まずはモバゲーからキン肉マンのゲームがリリースされました。
「そうですね。いつまでたっても慣れないスマホを使って私もやっていますよ(笑)」
――キン肉マンのゲームといわれれば、マッスルタッグマッチを思い出します。当時、とんでもない話題になりましたよね?
「それまでゲームって、ゲームの中でキャラクターが作られていたと思うんですけど、漫画のキャラクターをゲームに使ってくれた一つの先駆けになりましたよね」
――なんでも100万本売れて、格闘対戦型ゲームのはしりにもなったわけですよね。
「話題になりましたね」
――それが今や、ソーシャルゲームという形にまで進化しました。先生が登録されているfacebookもそうですが、ネット上では非常に大勢のユーザと繋がっており、これら全員でゲームを楽しめる内容になっていたりします。
「今の時代のゲームということなんでしょうね。とても熱心にやって頂いている方が沢山いて下さるので嬉しいですね。私もそんなにゲームに詳しい訳ではないんですが、若い方にとって、キン肉マンと接する新たなきっかけになってくれれば」
――ちなみに、私もやっているのですが、超人たちのカードを集めて自分だけのタッグチームやチームを作るという部分では、キンケシを集めているような感じがして楽しいですね。超人たちのカードも、レアやスーパーレアといった「レア度」というのがあるのですが、これがキンケシでいう青色だったり肌色だったり(笑)
「ああ、なるほどね。キン肉マンはキャラクターが多いし、キンケシでもあったように読者の方がコレクトするっていう文化が昔からありましたもんね。で、好きな超人同士でタッグ組ませたり、チームを作ったり。キンケシを交換するというのもありました。新しいようで、実はキン肉マンの文化がそのままゲームに反映されている感じはありますよね」
――バラバラにされたミート君のボディを集めるというゲームの回があって、私は結構真剣にやったのですが、全体で6000位くらいでした。一体何人がやってるんだという(苦笑)
「アハハハ。皆さん、そんな熱心なんですね」
――また、6月には大阪新世界100周年イベントとのコラボも決まりました。“時の人”である橋下市長とも会見されていましたね。これはどのような経緯で決まったのですか?
「実は昨年の震災の影響で、大阪で計画されていたファンイベントが中止になってしまってたんですね。それが非常に心残りで。並んで整理券をもらったファンの方も多数いたみたいですので、大阪でまたイベントをやりたいなって動いていたら、関係者の方を介して大阪新世界100周年と一緒にやらないかという話になり、開催に至りました」
――橋下市長とは、どのような会話を?
「橋下市長も小さい頃に読んでくれたみたいですね。なんでも娘さんが絵を描いているそうで、漫画家も過酷な競争の中で描いてきたわけですから、その辺を凄い興味深そうに聞いていましたね。「競争させないと」って(笑)」
――さすが、橋下市長ですね。さて、様々なイベントや企画が目白押しとなりますが、コミックスでいえば、2、3巻と続いていきます。今後、どのような気持ちで創作に臨みますか?
「やっぱり18歳の頃に戻って、がむしゃらに書いていきたいんですよね。今はベテランの域に入るでしょうし、ある程度、テクニックで物語を書くっていうこともできちゃいますけど、やっぱりそれはしたくないんですよ。これまでも、ぶっ倒れるまで悩んで考えてってやってきましたから。若い頃のゆでたまごとの戦いですよね」
・スマートフォン、フィーチャーフォンに加えて、PCでも遊べる『キン肉マン超人タッグオールスターズ』とは?